③ 職人かクリエイターか
ここ迄でお分かりかと思いますが自らのアーティスト・クリエイターとしての活動は”A”より前と”C”のみ(Bは職人としてのスタジオミュージシャンに類します)ですので、有名ダンサーでも人によってはアンダーグラウンドでのTEAMやUNIT活動等を続けていたりと、つまりアーティストとしてのダンサーの需要は市場的に希薄…という事なので、前出のバンドマン・ミュージシャンの例えなら市場の小さいインストゥルメンタル方面がより該当すると思います。又、どこからがいわゆるプロのダンサーなのか?というのも微妙な話で、単にギャラの話で言えばCLUBでのショウケース等でもそれなりのダンサーなら例え海外からの召喚でも“アゴアシマクラ”(食・交通・宿泊費)含め相応のギャラは出ますし、上記以外のかなり攻めたパターンでは国内外問わずソロやチームバトルのイベントで賞金を稼ぐ…というのもありますが、
そもそもダンスというものの性質上プロ云々など大した問題では無いのでここは自己申告で良いと思います。
ただ、
一般社会に当てはめて考えると、それのみで長期に渡り生活が成り立つ=プロとなるので、そういう意味では海外ですらストリート・HIPHOPダンスのプロフェッショナルといえるのは一握りで、しかも宿命的に流行に左右される性格上多くの場合”旬”の時期は長く無いのです。
(※スタジオ等でのレッスンやワークショップは同じくダンスですがエンタメ活動では無いので一応別けて考えるべきですし、そういう意味で私は自らをプロダンサーとは思っていません)
そんな事情もあってか、キャリアが進むとそれまでの活動を通じて築いた人脈を辿りミュージカル等芝居の世界へ進んだり、このジャンル全般の識者として大手プロダクション等に就職したりする例も見られます。
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