④ 何処を目指すか
少々脇に逸れますが、スノーボードの世界でオリンピック等のコンペティションで見られる様なライダーが必ずしも頂点とは限らず、ビデオスターと称される様な、その筋で有名な人達が居たりと色々な関わり方がある様に、ダンサーもいわゆる芸能界一般に取り込まれる事無く、昨今特にSNSなどを足掛かりに独自の活動で生計を立てて行く事も可能(取り込まれてしまった方が確実に楽だと思いますが…)で、この方向は今後ますます増えていくのではないかと個人的には思っています。その筋で誰もが認知する様な無二のダンサーになれば(なろうと思ってなれるものではありませんが…)、良い時期には大企業の管理職並みの年収が見込めますが、これは最大瞬間風速の様なもので→数年後には嘘の様に無風になっていたりしますので油断は禁物です。(笑)
只いずれの場合にせよ、有名だとか稼いでいるとか、諸々の“肩書き”的なものは実戦レベルでほとんど役に立たちませんし、浮かれていると寧ろそれが足かせになる様な場合も多々ある事を付け加えておきます。
蛇足ですが90’s、HIPHOPダンサーが世間的に認知されいわゆるアンダーグラウンド外の露出が一気に増えた時期があります。
コンサートやPV始め大きな資本の絡んだ仕事ならば、クライアント方面から色々と注文が付く事はあると思いますが、例えば現場のダンス班を仕切る様な立場に置かれた場合、こちらは否応なくHIPHOPダンスという文化を背負う事になり、しかも映像で残る場合がほとんどなので、それらを観る人達に間違った情報を与えない様に、海外含めコア層というかダンスシーンの描く“格好よさ”を守る義務がある訳です。
表層だけ見れば華やかな世界ですが、上記の様に色々な部分(〇〇的にどうか?的な)で戦わなければならない局面も出て来ますので、多くのダンサーがそれぞれの現場にストリート出身としての“矜持”、使命感を持って臨んで来た歴史があります。
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